はじめまして。
SPソリューション株式会社の酒井博幸です。
私は大学在籍時、理工学部応用化学科で4年間有機化学を学んで来ました。4年次の就職活動では、それまで白衣を着て試験管やビーカー、メスシリンダー、スポイトなどを用いてひたすら行ってきた化学反応や要素反応などの実験・研究は自分の性(しょう)に合わないと思い、研究生の多くの就職先となっていた化学・製薬関係の会社への就職活動は一切行わず、「これからコンピューターの時代だ!」という漠然とした想いから、同じ学科出身の先輩数名が就職していたシステム開発を行うソフトハウスに入社し、ITエンジニアの道に進むことにしました。
入社してすぐに、F社の通信制御管理システムの新規開発案件を要件定義から携わらせて頂いたのですが、右も左も分からない、会議に出ても何を言っているのか全く分からない。そんな状況でしたので議事録を書く事が出来ませんでした。
とにかく、分からない単語をメモし、その単語の意味を調べ、まずは下書き、そして、上司に何度も添削して頂き、なんとかそれなりの議事録を作成し、お客様へ提出していました。
このプロジェクトは直属課長と二人きりで、その課長は複数のプロジェクトを抱えられていつも忙しそうにされていたので、何か聞くにも課長の顔色を伺いながらという大変シビアな環境での社会人スタートでした。
あとから思えば、新人がいきなり要件定義の場に同席させて頂ける事など、通常ではあり得なかった事だったので、この経験は私にとって非常に良い経験でした。
その後、縁があり、富士ゼロックス(現、富士フイルムビジネスイノベーション)社に転職し、最初はSE部に配属されました。
当時の富士ゼロックス社のSEの仕事は、IT業界でいう一般的な技術(開発)SEというものとは異なり、フィールドSE(プリセールスSE)という営業活動を中心に行うSEで、営業担当の社員と一緒にお客様先に同行し、お客様のお困りごとをお聞きしながら問題点を認識し、そこから課題を抽出し、それを改善・解決していくといったいわゆる”ソリューション”を実践する仕事でした。
”ソリューション”という言葉は今では当たり前の言葉になりましたが、富士ゼロックス社ではこれを35年以上前から行っており、コンピューターシステムを利用し、お客様の課題解決を行うこの”システムソリューション”の仕事を33年間やらせて頂きました。
SEとして特に経験が長かったコンサルタント(Consultant)/プロジェクトマネージメント(PM)/システムエンジニアリング(SE)業務では、日本の大手製造業(電気、電機、自動車、精密機器、他)、建設業、官公庁、地方自治体、中小企業、等100社以上のITシステムの企画・開発・構築・運用のお手伝いをさせて頂きました。特に、某自動車会社様の海外地域での生産工場立ち上げプロジェクト案件では、お客様と一緒に現地まで行かせて頂き、海外ベンダーのエンジニアと一緒にシステム構築を行うなど、とても貴重な体験をさせて頂きました。
当時の私は東日本地域を担当する部門でマネージメント職に就いておりましたので、北は北海道、南は新潟、長野、山梨、神奈川の広大なエリアを駆けずり回っておりました。家族3人で会社を切り盛りされるお客様から、従業員が1万人を超える大手のお客様まで、それぞれが直面していた業務課題に対し、常にお客様目線に立ち、お客様と一緒にその課題を解決して参りました。その際、沢山のお客様から頂けた「ありがとう」のお言葉が、私が仕事をする原動力(モチベーション)になっていました。
その後、”オファリング開発”という複数のソリューションを組み合わせて提案を具現化していく、とてもハイブリットな仕事もさせて頂きました。この仕事は、それまで縦割りだった富士ゼロックス社の社内の組織(事業企画部、営業部、SE部、カストマーサービス部、品質管理部、製品開発部、調達部など)を、迅速な経営判断と商品リリースを行うために、組織間の壁を撤廃しバーチャルな組織(横串し)としてひとつのオファリングを迅速に開発・販売していくというもので、とても画期的で難しい仕事でした。そこでは、私はエンジニアリングを担当する部門で、年間10以上のオファリングの開発を進めて来ました。
さらにその後は、1000人を超える社内のSEの働き易い環境作りや生産性向上策の立案・仕組み構築などSEのバックオフィスの仕事もやらさせて頂きました。
ここ数年は、マーケティングやM&Aの事業企画なども経験させて頂きました。
これら様々な経験が今回の会社創業の礎となっています。
この度、念願である自らの考えで運営出来る “社会に貢献する会社” として『SPソリューション株式会社』を創業しました。
以下は、当社の行動指針の一つです。
「常にお客様の立場に立った立ち位置で物事を考え、お客様、さらにその先にいらっしゃるお客様を知り抜いた上で営業(提案)活動に取り組みます。」
また、企業活動を通じて、
「従業員からの信頼」
「お客様からの信頼」
「株主からの信頼」
の3つの信頼を常に意識し、企業の命題である“永続・存続”する事で、その社会的な役割を果たして行きたいと考えております。
SPソリューション株式会社にどうぞご期待下さい。
2022年9月
代表取締役 酒井博幸